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望まない妊娠や出産は、動物の身体にも負担がかかることに加え、野良犬や野良猫、殺処分される動物の増加につながります。
日本は特に動物の殺処分が多い国でもありますので、望まない妊娠や出産を防ぐためにも、早い段階での去勢・避妊手術をご検討ください。
去勢、避妊手術を行うことで、生殖器に関わる病気の発症を抑えることができます。動物も人間と同じく高齢化によって免疫力が低下し、子宮や前立腺をはじめとする生殖器周りの病気にもかかりやすくなります。
このように将来の病気のリスクを下げるためにも去勢・避妊手術をおすすめしております。
去勢・避妊手術は、発情期の問題行動を抑え、ストレスを軽減する効果もあります。発情中は、メスであればイライラし、オスであれば交配できないストレスから問題行動を起こしてしまいます。さらに、メスの犬の場合は出血することもあります。去勢・避妊手術を行うことで上記のような問題行動を防ぐことができることに加え、攻撃的な面がなくなりおとなしくなるといった期待も持てます。
去勢手術は、オスの精巣を摘出し、交配できないようにする手術を指します。子どもを産ませないようにするだけではなく、攻撃性の低下による性格の緩和や生殖器・性ホルモンに関わる病気の予防など、さまざまなメリットがあります。
ただし、一度去勢手術を行うと子どもを産ませることが不可能になってしまいます。動物の将来のリスクを考え、去勢手術を行うことは推奨いたしますが、手術のタイミングはよくご検討の上お越しください。
前立腺肥大症
前立腺はオスのみが持つ副生殖腺で、膀胱の近くに位置します。その前立腺が加齢により肥大し、尿や便の出が悪くなる、排泄に伴う出血などの症状が見られる病気が前立腺肥大症です。
肛門周囲腺種
肛門周囲腺種は、男性ホルモンが原因により腫瘍が肛門周辺にできる病気です。特に、地面にこすれる、舐めるなどにより化膿・出血し、放っておくことで化膿が広がってしまう危険性がある怖い病気です。
会陰ヘルニア
会陰ヘルニアは、男性ホルモンの過剰な分泌が原因で起こる病気です。肛門の周りの皮下に直腸雨や膀胱などがでてしまい排泄に支障をきたすもので、高齢の犬に多く見られます。
その他
去勢手術は精巣を摘出するため、ホルモンが関係する病気だけではなく、精巣の腫瘍などに関わる病気も予防することができます。
避妊手術では、卵巣と子宮を摘出します。望まない妊娠や子宮、卵巣に関わる病気を防ぐだけではなく、発情時のストレスの軽減も担います。
また、犬の場合には発情時に出血をしてしまうことがあるのですが、出血を抑制する効果もあるため、犬にとっても、掃除をする飼い主さまにとってもメリットのある手術と言えます。
乳腺腫瘍
乳腺付近に腫瘍ができる病気で、しこりの発生で確認されることが多く、複数箇所に発生する場合もあります。
犬、猫どちらにも多く見られる病気で、早期の避妊手術で予防をします。
子宮蓄膿症
子宮蓄膿症は、子宮に膿が溜まってしまう病気で、放っておくと命にも関わってくる病気です。発情後1〜2ヶ月の間で細菌が子宮内に侵入し、増殖することで発症します。発情後1〜2ヶ月の間に陰部を気にする素振りが多く見られたり、オリモノがでる、元気・食欲がないなどの症状が出ます。
その他
その他にも、避妊手術をすることで、卵巣腫瘍などをはじめ、卵巣が直接の原因になる病気を未然に防ぐことが可能です。
手術の際は、約半日〜18時間前から食事が禁止となり、当日は水を飲ませることもしてはいけません。加えて、動物病院という慣れない環境で痛みを感じる手術を受けることになります。
また、術後は身体も弱り、痛みもあるため、特にストレスを抱えやすいタイミングでもあります。体調が回復するまで過度に触れ合ったりはせず、ゆっくり休ませてあげましょう。動物は手術後に傷をなめてしまうこともあるので、舐めないようにエリザベスカラーなどで対策する場合は狭い場所で引っかからないようにできる限り見守ってあげましょう。