免疫細胞療法は、もともと自身の体内にあったリンパ球を増殖して投与するため、拒絶反応など重い副作用はほとんどありません。
がんの進行レベルや動物の体調にかかわらず安心して投与することができるのは大きな特徴です。
最近では、抗がん剤や放射線療法と併用することで、免疫力の強化や副作用の軽減が報告されているなど、がんの治療法の中で大きな注目を集めています。
免疫細胞療法は、身体を痛める抗がん剤とは違い、がんを大きくしないことを目的とした治療法です。
身体が弱りきっていたりがんの転移が広範囲に及んでいたりする末期がんの場合だと手術や放射線療法は不可能ですが、そのような状態でも選択できる免疫細胞療法には延命効果があると言えます。
免疫細胞療法にはがんの進行に伴う痛みや貧血などの症状を緩和する作用があります。抗がん剤のような身体へのダメージもないため、体内にがんが残っていたとしても普段どおりの生活を送ることができるようになります。
動物に食欲不振が見られるような場合でもリンパ球の投与後に食欲が戻り元気になる期待も大きく持てます。
免疫細胞療法は、手術後の再発防止だけではなく、化学療法、漢方療法、放射線療法、温熱療法など、他のさまざまな治療法との併用による相乗効果が期待できます。他の療法による副作用の軽減といった効果も期待できます。
免疫細胞療法でも進行がんや末期がんの完全な治療は難しいのが現状です。がんは再発しやすい病気ですので、がん治療終了後も定期チェックと再発防止に努めることが重要です。がん治療終了後、さらに免疫細胞療法を受けることで、がん進行・再発の抑制効果が期待できます。
軽い発熱などの副作用はありますが、体内のリンパ球を活用するため重い副作用は起こりにくいです。
投与の頻度は病状によって異なります。一般的には2週間に1回の投与を8~12週間続け、その後、月に1回の投与を4~6ヶ月程度続けます。その後、定期的な検診で投与をやめるか継続するかを決めます。
抗がん剤や漢方の投与、放射線治療などとの併用が可能です。治療のタイミング次第では、より高い効果が期待できると考えております。詳しくは獣医師にご相談ください。
状態にもよりますが、基本的に半日から1日の入院が必要です。
投与の回数や免疫細胞療法の種類により異なります。詳細は獣医師にお尋ねください。